かつて日本各地を舞っていたコウノトリ。しかし自然環境の破壊などによって、その姿は叙々に消えていきました。昭和46年に最後の一羽が但馬から消えたのです。平成17年その最後となった空にコウノトリが帰ってきました。
兵庫県立コウノトリの郷公園の飼育下で育った5羽のコウノトリが、3500人もの人々が注目するなか放たれました。コウノトリたちは、力強く、但馬の大空を舞ったのです。
この日を迎えるまで、コウノトリの保護を始めて50年、人口繁殖を始めて40年、そして絶滅から34年という長い年月がかかっていました。
兵庫県豊岡市の自宅から車で10分位でこのコウノトリの郷公園の行けます、天高く晴れた渡った秋の1日、久しぶりにコウノトリに会いに行きました、1時間余り公園のコウノトリを眺めて帰りかけた時、「カタカタカータ、カタカタカータ」と若い一羽が嘴を大きく振り乍ら鳴いて送ってくれました。その鳴き声は、まるで「また来てネ また来てネ」と幼子が小さな手を振って送ってくれている様で、少しセンチメンタルに成りました。
コウノトリに限らず、人間の手で滅びゆく動物達が多い昨今、その人間の手で激減していく動物達を取り戻そうとする努力が、世界中のあちこちでなされています。
人と自然の共生できる地域環境の創造に向けて、私達が取り組み、協力をして行かなければなりません。
人といきものとの共生を強く感じてやみません。