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自助論~人生を最高に生き抜く知恵~

『自助』とは、勤勉に働いて、自分で自分の運命を切り開くこと、つまり自己を実現することである。自助論は、『学問のすすめ』とともに明治以来の青年の向上心を燃え上がらせてきた「不朽の人生論」である。

  1. 「天は自ら助くる者を助く」
    外部からの援助は人間を弱くする。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし元気づける。
  2. 富は、貧困よりもむしろ人間の成長にとって障害となることが多い。
     安楽で贅沢三昧の生活は、苦難を乗り越える力を与えてはくれない。むしろ、このようなハリのない生活にひたっていれば、活力に満ちた実りの多い人生を送ろうとする意欲さえ失ってしまうだろう。貧困は、決して不幸ではない。強い自助の精神さえあれば、貧しさはかえって人間にとっての恵みに変わる。
  3. 最大限の努力をはらってでも勤勉の習慣を身につけなければならない。それさえ出来れば何事においても進歩や上達は目に見えて速くなるだろう。また、「習うより慣れろ」の言葉通り、同じことを何度も反復練習する必要がある。繰り返し訓練を積めば、どんなに困難な目標でも必ず達成できる。
  4. 秩序立て仕事をできない人間は才能の四分の三を浪費している
    毎日時間を決めて学問に打ち込んでいるうちに、それが習慣として完全に身についてしまう。
  5. やはり、勤勉と努力こそが成功に至るただ一つの安全な道なのだ。
  6. ビジネスにおいても芸術や科学においても、また他のどんな分野においても、些細な事物を細かく観察するのが成功の秘訣なのである。
  7. 愚物を大人物にかえる「一時間」の差
     わずかの時間もムダにせず、コツコツと努力を続ければ、積もり積もって大きな成果に結びつく。毎日1時間でいいから、無駄に過ごしている時間を何か有益な目的のために向けて見るがいい。そうすれば、平凡な能力しかない人間でも必ず学問の一つくらいはマスターできるようになる。
  8. 意志さえあれば、人は自分の決めた通りの目標を果たし、自分がかくありたいと思った通りの人間になることが出来る。

税理士 尾中 寿
今月のお薦め図書 サミュエル・スマイルズ著 竹内均訳 『自助論』 三笠書房

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