TKC秋期大学に出席して
私どもは、国内で職業会計人集団の中一番大きくリーダーシップを発揮しているTKC全国会に所属しています。このTKC全国会は、国内20の地域会があり私が所属しているのは、南近畿会で、心斎橋あたりから南の大阪、奈良、和歌山のエリア500名の会員が所属しています。TKC全国会では20地域 毎年地域会行事として秋期大学が開催されます。
それが、先日14日に開催されました。
前座が長くなりましたが、そこでの基調講演が著書『国家の品格』で有名な藤原正彦氏のお話でした。これが私にとって素晴らしく感銘しました。今日、日本は、累積赤字は世界一、自殺者数は先進国中最も多い国であり、政治経済,治安、教育等あらゆる事で自慢のできる国でないと思っている人が多い。そんな中で、藤原正彦氏は、日本人の誇りを持ちなさいと言う。
会社経営でも、個人の能力ばかり各人が意識しており、組織としての名前、我が社の一員であることの誇りをもって仕事をしている者がどれだけいるのでしょう。昔は、悪いことをすれば、家の恥、会社の恥だと思っていました。今は、能力主義の浸透のために、公より個ばかりを評価する教育になってしまており残念です。今日の日本の経済が落ちぶれたのはまさしくこれが大きな原因であると私は思っています。
そんな中で、藤原氏の話の中で一番感銘したのは、『個より公、金より徳、競争より和』を重んじる日本国民の精神は、文明史上、世界に冠たる尊きものだった。日本人が平等を好むのは、自分一人だけが如何に裕福になろうと、周囲の皆が貧しかったら決して幸せを感じることが出来ないからです。人々の心の底流には仏教の慈悲、武士道精神があるからであると・・・
今こそ、日本人は祖国への誇りを取り戻し、祖国の育んできた輝かしい価値観を再認識する必要があると・・・・
我々もTKC理念にある『自利利他』の実践が大切なことだと再認識しようと感じました。