2012年6月20日から3日間、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで国連の会議が188カ国から首脳と閣僚級等の約3万人が参加で、自然と調和した人間社会の発展や貧困問題が話し合われた。各国の首脳のスピーチが行われ、最後に立ったのが南米の小さな国の大統領だった。
1.「持続可能な発展と世界の貧困をなくすること」の中で私達の本音は何なのでしょうか。
2.ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この惑星はどうなるのでしょうか。息をするための酸
素がどれくらい残るのでしょうか。
3.西洋の富裕社会が持つ傲慢な消費を、世界の70億~80億の人ができると思いますか。
そんな原料がこの地球にあるのでしょうか。
なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか。
4.このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなで世界を良くして行こう」といった共存共栄な議論は
できるのでしょうか。どこまでが仲間で、どこからがライバルなのですか。
5.我々の前に立つ巨大な危機問題は、環境危機ではありません。政治的な危機問題なのです。人類がこの消費社会
にコントロールされているのです。
6.私たちは発展するために生れてきているのではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。
7.『貧乏』とは、欲が多すぎて満足できない人のことです。私は貧乏ではない。質素なだけです。
8.物であふれることが自由なのでなく、時間であふれることこそ自由なのです。
9.私は消費主義を敵視しています。現在の超消費主義のお蔭で、私たちはもっとも肝心なことを忘れてしまい、人
類の幸福とはほとんど関係のないことに、人としての能力を無駄使いしているのです。
10.人間の最も大事なものが“生きる時間”だとしたら、この消費主義社会は、その最も大事なものを奪っているので
す。
11.人生はもらうだけでは駄目なのです。まずは自分の何かをあげること。
13.信念があれば、人間は強い動物です。
14.勝者も敗者もない。我々は支配者を選んだのではない。
15.ひとつ言えることは、弾圧だけでは問題を解決することはできないということです。
この地球上で、唯一、価値のある中毒は『愛』だけです。
税理士 尾 中 寿
今月のお薦め図書 佐藤美由紀著『世界でもっとも貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉』双葉社