すでにご存じの方も多い、労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割り増しされるという制度がありますが、こちらの制度の生産性要件の算定要素である人件費について変更がありました。
生産性は付加価値(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃貸料+租税公課)÷ 雇用保険被保険者数 という算式で計算しますが、このうちの「人件費」について、この10月から従業員給与のみを算定することとし、役員報酬等は含めないこととなりました。
生産性は付加価値(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃貸料+租税公課)÷ 雇用保険被保険者数 という算式で計算しますが、このうちの「人件費」について、この10月から従業員給与のみを算定することとし、役員報酬等は含めないこととなりました。
そもそも、この助成金についてご存じない方のために、下記に簡単にご説明させていただきます。
~労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割増されます~
< 創設の背景・趣旨 >
我が国は、今後労働力人口の減少が見込まれる中で経済成長を図っていくためには、労働生産性を高めていくことが不可欠です。具体的には、従業員の能力開発・意欲の向上、働き方や働きやすさの改革、業務の効率性や成果を高める設備の導入などにより、生産性の向上が図れます。このため、事業所における生産性向上の取り組みを支援するため、生産性を向上させた事業所が労働関係助成金(一部)を利用する場合、その助成金額または助成率の割増等を行います。
< 生産性要件 >
労働関係助成金は、助成金を申請する事業所が、次の「生産性要件」を満たしている場合に、助成金の割増等を行います。
助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が
・その3年度前に比べて6%以上伸びていること、または ・その3年度前に比べて1%以上(6%未満)伸びていること(金融機関から一定の「事業性評価」を得ていること) |
<「生産性要件」が設定される助成金 >
再就職支援関係
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1.労働移動支援助成金 | 早期雇入れ支援コース、人材育成支援コース、移籍人材育成支援コース、中途採用拡大コース |
雇入れ関係
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1.地域雇用開発助成金 | 地域雇用開発コース |
雇用環境の整備関係
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1.職場定着支援助成金 | 雇用管理制度助成コース、介護福祉機器助成コース、保育労働者雇用管理制度助成コース、介護労働者雇用管理制度助成コース |
2.人事評価改善等助成金 | ||
3.経緯説労働者確保育助成金 | 認定訓練コース、技能実習コース、雇用管理制度助成コース、登録基幹技能者の処遇向上支援助成コース、若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース、女性専用作業員施設設備助成コース | |
4.65歳超雇用推進助成金 | 高年齢者雇用環境整備支援コース、高年齢者無期雇用転換コース | |
仕事と家庭の両立関係
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1.両立支援等助成金 | 出生時両立支援コース、介護離職防止支援コース、育児休業等支援コース、再雇用者評価処遇コース、女性活躍加速化コース |
キャリアアップ・人財育成関係
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1.キャリアアップ助成金 | すべてのコース(正社員化コース、賃金規定等改定コース、健康診断制度コース、賃金規定等共通化コース、諸手当制度共通化コース、選択的適用拡大導入時処遇改善コース、短時間労働者労働時間延長コース) |
2.人材開発支援助成金 | すべてのコース(特定訓練コース、一般訓練コース、キャリア形成支援制度導入コース、職業能力検定制度導入コース) | |
最低賃金引き上げ関係 | 1.業務改善助成金 |
なお、「生産性要件」の具体的な計算方法や、「生産性要件」が設定される助成金の詳細などに関しては厚生労働省のHPでどうぞ
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