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マーケティングとは組織改革である。


最強の経営資源は、『ヒト』です。カネでも、モノでも、情報でも、時間でも、知財でもなく、ヒトだけがその他の全ての経営資源を使いこなすことができるからです。企業とは、『ヒト』の集合体であり、『ヒト』の力をどう引き出して『ヒト』を成長させるかに、企業の運命が繋がっているのです。その貴重な『ヒト』の繋がりを『組織』と呼んでいます。
1.組織とは、一人一人の能力を引き上げる装置です。一人でいる時よりも遥かに大きな力を発揮する。それが強い組織で、それこそが組織をつくる意義です。2.各人の突出した強みを組み合わせて圧倒的な結果を出すことが出来る強い組織は、人の強みを引き出し、人の強みを組み合わせて60点の人間を90点にする組織となる。3.組織においては、必要な機能は以下の4つが基本である。

①マーケティンク・゙システム・・・売上を獲得する能力
②ファイナンス・システム・・・組織を動かすための“お金”を管理するための働き
③生産マネジメント・システム・・・売上を獲得するために商品を継続的に生み出し続ける機能
④組織 マネジメント・システム・・・人をより生産的に働かせるための仕組み

4.組織の分業化が進むと、それぞれの担当領域が小さくなり、担当者は自分の担当領域のことしか考えなくなり、全体としての繋がりを診る大局観が失われる。組織は、部分最適よりも全体最適を優先し重視した組織が望まれる。

 

5.理想とする組織モデルは「人体」であり、環境に適応して生き残るという点で「感知」→「判断」→「行動」の超高速サイクルを持つ。(脳→中枢神経→脊髄→手足で反応)

6.人体組織から学ぶべき重要なヒントは、各臓器が「上下関係」でなくて、明確な役割による「共依存関係」で繋がっている点である。

 

7. 組織のコミニュニケーション不全に陥る神経回路が破壊される原因は次の3つの上下関係にある。 ①年齢差による呪い ②役割差による呪い ③性別差による呪い

8.人間の本質は、「自己保存」で自分の生存確率を最優先し、組織の利益を最優先するのと利害相反関係にある。組織として、自己保存の本質を逆手に取り、会社が望む行動を社員に「アメ」と「ムチ」で自己保存の本能に適するように推進することが出来れば、個人と会社の利害を一致させ、よい結果が出すことが出来る。

9.組織の利益を最大化するために、人が成長する仕組みとして個人の強みを引き出す「評価システム」を活用することで社員の報酬を増やすことが出来れば有効である。

10.評価システムの人を評価する基準は、「能力の評価基準」と「結果の評価基準」である。人事制度改革は、USJ再生の「1丁目1番地」だった。

 

今月のお薦め図書 森岡 毅著『マーケティングとは「組織革命」である』 日経BP社
税理士 尾 中  寿

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