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社長という病

社員も家族も知らない「社長の悩み」。誰にも相談できず、孤独の中で過ごす毎日。そうした中で「社長という病」は進行しています。仕事も順調満帆で、他人から見れば羨らやましむ生活と仕事振りでしたが、仕事が順調に伸びれば伸びるほど大きな不安に陥りました。

1.人生経営における病の根本的な原因は、『お金』です。事業を継続している限り、そのお金の悩みは永遠に続きます。借入金が出来れば解決すると思っていても、それは借りた時だけの一時しのぎにすぎません。

2.会社になにかあったら保険で解決するようにしている。これは、倒産保険ではなく、生命保険です。オレが死ねば会社は存続し、借金はチャラになる。これで誰にも迷惑をかけないですむ。それは、日本独特の金融制度のあり方にあります。

3.会社の借入金に対しては、必ず金融機関から「個人保証」を求められます。事業を失敗したら個人の財産のすべを差し出し、それで清算できない場合は自己破産となり、金融機関のブラックリストに載り二度と復活することが出来なくなるのです。

4.クラブや飲み屋に行けば、私は信用され、信頼されて多くの人が寄ってくると思っていました。しかし、それは、私の支払うお金に対しての信用や信頼であり、私自身への信頼ではありませんでした。

5.社長になると、自己中心的となり人が信用できなくなります。よいことは信用しますが、都合の悪いことを認めなくなるのです。そうなると、側近から必要とする情報が入らなくなり、組織が分裂し力をまとめることが出来なくなるのです。

6.社長と社員の間に隔たりがある時の解決方法は、経営をガラス張りにすることです。ガラス張りとは、ストレートに経営内容を知らせて社員を経営に参画させることです。

7.会社のために、社員のために、家族のために働き続ける社長。家族や社員に心配をかけたくない。解決方法はお金しかない。ならばより稼ぐしかない。が、そこには自分が望んでいる答えはありませんでした。

8.疲れ切った社長さんたちに必要なものは『希望』です。希望を手にするためには、「考え方を変える」ことが必要です。「こうしなければならない」という固定観念を捨て一切を否定しないで苦しい時ほど社員、家族、知人の『意見を聞く』ことです。

9.どのような状況になろうとも、人間には一つだけ自由が残されています。それは、どう行動するかです。人間が求めているのは、安全などではなく、目標に向かって努力し、苦闘することなのです。

10.新しい考え方。会社を大きくする必要はありません。売上追求主義をやめる。会社の目的は利益追求にあります。利益がなければ会社自体の存続が出来なくなるわけですから、赤字では成り立ちません。また、利益がなければ社会貢献など夢のまた夢です。

今月のお薦め図書 富樫康明著 『社長という病』WAVE出版

                         税理士 尾 中  寿

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