若手社員、とりわけ新入社員は、自分の能力がどのように評価・処遇されるかについて、常に不安を抱いているようです。上司・先輩からの期待を感じながら努力し、ひいては働き甲斐や能力の伸長を感じられるような職場環境でないと、やる気をなくし挫折してしまいかねません。
社 員にやる気を起こさせ、自発的に仕事をしてもらうために、最も簡単でコストのかからない手法の一つが”期待感の表明”です。社員の成長を心から期待し、 「よくやったな。次も期待しているよ」「次はきっとうまくいくよ、頑張れ」「大変だけど、君ならきっとやれるよ」というような積極的な言葉を常日頃から口 にする、といった些細なことです。
言葉は言霊(ことだま)といわれるように、私達は自分の使う言葉と周囲の人の言葉に大きく影響を受けて成長していきます。日常の生活で他社(例えば社長)から話しかけられた言葉は積もり積もって、社員の心を動かす大きなエネルギーの一つとなります。
社員の長所を見つけ、進歩を褒め、積極的に期待をかけ、微笑む、うなずく、承認する温かい言葉と視線を送る。そして肯定的(積極的)な”言葉掛け”を行いましょう。
税理士 尾中 寿
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