生産性の向上は、「どこに力を注ぐかを見極め、実行に移す」ことに鍵があります。まさに生産性の高い、稼ぐ(経済的価値を生む)、あるいは会社や社会に大きなインパクトを与えるビジネスパーソンになることが求められます。
1.すべては、目的からスタートする
誰かに指示を出す側に立った時は、その目的を正しく伝えることが、相手の時間の浪費を減らし、質の高いアウトプットに繋がるのです。
2.その仕事は本当に必要ですか?
多くの人は、本来やらなくてもよい仕事にも多くの時間を割いている。「これって本当に価値提供に結びついているのか」「このやり方でいいのか」と問いかけ、ゼロベース思考で前提や習慣を疑うことが有効です。
3.巨人の肩に乗れ!
他人のノウハウや知識、成果物を積極的に活用する、すでに誰か知っているものであればそれを教えてもらってどんどん利用すればいい。また、周りにも自分の成果物やノウハウを共有するのが望ましい。
4.。KPI(重要指標)大きな塊から扱いやすい小さな塊に分ける
売上高や利益のような財務数値は最終結果です。重要なのことは、それに繋がる先行指標、例えば、顧客満足度や市場シェア、新製品開発数、不良品率、クレーム件数などを改善することが有効です。
5.要点を絞り込む(Less is More)
増やさずに絞り込んだ方がかえって効果があがる。人にものを伝えるコミュニケーションは、一度に多くのことを言われても理解が追い付かない。「伝えることを減らす」ことです。
6.数字の力は大きい
PDCAは、P(計画)がしっかりしていないとPDCA全体が非効率になります。Pが効果的でない典型は、「方向性は語っているけど、到達地点がアバウトにしか語られていない」というケースです。到達地点が数字で語られていないケースが多い。
7.経営は実行・・・締め切りを決めて、結果を出すマネジメントに徹する
魅力的なプランや施策も実行されなければ何の意味も持たない。大事なのは結果にコミットして進捗確認、相談、動機付けなどを機能させることです。
8.人のケアと仕事のケア・・・相手は機械ではなく人間であるという意識を持つ
機械的に仕事面だけに意識すると、短期的には業務が進捗しても、ギスギスした職場になり、長期的には生産性が上がらないことになります。
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税理士 尾 中 寿