成功を目論むならば、 アイデアよりも、ファイナンスよりも、「誰とやるか」が重要である。たとえば社会的に成功している経営 者は、「人を見る目」を高めることに関心を持っている。
- 『優秀』で『無害』な人
・誰もが一番欲しい。 時々隠れた逸材がおり、 見逃さないことが肝要。
- 『平凡』で『無害』な人
・人畜無害。 あまり論点なし。
- 『平凡』で『有害」な人
・もちろん避けたいが、 意外とわかりやすいので怪我はしない。
4.『優秀』で『有害」な人
・棘のあるバラ。 対応が難しく落とし穴となりやすい。
最も厄介なのがこのタイプ。 すごく優秀だが、 いつも会社に対して文句を言っている人、周りの人たちに対して悪態ばかり つき、ネガティブなコメントをまき散らしている人たちである。
完璧主義でプライドが高く、 共感性が低い。困るのが、 優秀だということです。
5.4分類の中で、最も注視すべきは、1と4のタイプです。 優秀で無害を見逃すことは、会社組織だったら本当に優秀な人材を見逃 して利益の損失になる。 優秀で有害の場合は、静かにトラブルの芽を育ててしまい、問題が表面化した時は手痛い損害を被る。 6. 『優秀で無害』 な人を見極めるのと同じくらい、 見抜くのが難しいのが 『優秀で有害』 な人だ。 優秀な人は、 時に『平凡』の仮 面を着けて現れる。
- 「人を選ぶこと」 は人を排除するのが目的ではない。大事なのは排除や差別ではなく、 「そういうリスクがあることをあらかじ め認識しておくこと」です。
- 1階の「経験、知識、スキル」の表面上でだけで見るのではなく、地下のコンピテンシー (好業績者の行動特性) を見抜くこと が重要です。
- コンピテンシーとは、その人がどんなシチュエーションで、 どういうアクションを取りがちかという、 固有の行動パターンだ と理解する。人間は似たようなシチュエーションで同じ行動を繰り返しがちであるという研究結果が出ている。
- 相手の「意見」 ではなく 「取った行動=ファクト」にフォーカスする。 例えば、 お客様と関係がこじれたとき、どのようにし て問題を解決したのかリアルなエピソードを聞くことだ。
「意見は無意味。 行動が全て」 なのだ。
今月のお薦め図書 小野壮彦著 『人を選ぶ技術』 フォレスト出版
税理士 尾中 寿