今日、経営者の中には、売上重視の方が多いと思います。
しかし、本来の考え方は、そうではなく、経営の目的は、利益重視が本来の姿であります。長期的に利益を残すために売上高をアップしたり、コストダウンをしたり、粗利益率を意識したりすることが本来の考え方です。今月ご紹介する本は、そう言って視点で書かれているので参考になると思います。
- 利益思考には、
①無駄を最小化する・・・コストを最小にすること
「付加価値を高めない各種現象や結果」を「ムダ」と定義し、全社をあげて徹底的に排除するように努める。
・つくりすぎのムダ・手持ちのムダ・運搬のムダ・加工のムダ・在庫のムダ・動作のムダ・不良品をつくるムダ 等々
②新しい価値を生み出す・・・新製品や新規事業の創造
・「15%ルール」で、勤務時間の15%は研究開発の時間を先取りする会社あり
・例えば、セブンイレブンは、深夜までやっている品揃えのいいお店から、宅配便の集荷やコピー、公共料金の支払い、税金の納付、銀行ATM、チケット販売など、ありとあらゆるサービスを取り扱うという新しい価値をプラスしている。 - 「売上=原価+利益」から「利益=売上-コスト」構造で考える。
- 「仕事」とは、価値を生み出すこと。例えば社員が一生懸命働いていたとしても、赤字で利益を生み出していないなら価値ある仕事をしたとはいえないことになります
- 短期的な成果にとらわれず、長期的な利益で考える。
- 事業創造を考える場合、「市場の魅力度」と「競争優位性」の2つの要素で考える。
- 持続的な競争優位を考える場合、コア・コンピタンスは何かを見つけだすことが重要。
- 例えば、ブランド力、技術開発力、物流ネットワーク、生産力など
- 仮説を立て、自ら儲かるビジネスモデルの構築を考える。
税理士 尾中 寿
今月のお薦め図書 嶋田 毅著 『利益思考』 東洋経済