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「後継者の鉄則」~成功する事業承継~

 

今日、後継者問題は経営上大きな課題の一つです。後継者として継いだからには、絶対に潰さないようにすることが急務です。そのためには、後継者は、「絶対に潰さない理由」を知っておく必要があります。

 

 

1.社長業修行と守破離の原則

 

①「守」とは、弟子としてその門派に入れば、師匠のやり方・流儀を、何の疑問も持たず、すべてが正しいと信じ、白紙の状態で受け入れて、完全にマスターする段階

 

②「破」とは、師匠の流儀を完璧に身につけたなら、自分なりの個性を流儀に活かす、つまり師匠の教えを基本にして、自分なりの技法や工夫を加える段階

 

③「離」とは、もはや師匠の型や知識の枠にとらわれず、自由にやる段階

 

 

2.会社を潰す後継者の6つの共通点

 

①遊ぶことが大好き ②賭け事大好き ③NOと言えない ④「ほしい」となると我慢できない ⑤人をもてあそぶ ⑥借入金を返すことがわからない

 

3.社長は、集団のパワーを一点に集める人であり、「事業への思い」を社員と共有する

 

4.増益5つの原則 ①平均単価を上げる ②販売数量を増やす ③粗利益を増やす

 

④販売一般管理費を下げる ⑤金回りのスピードを上げる を知る。

 

5.他人より身内が信用できるというのは全くの錯覚、他人に金の管理を任せるとなれば、ダブルチェックシステムの不正防止制度が必要

 

6.教育することによって人は伸びるという錯覚、「瓦を磨いても玉にはならず」

教育は「教えて育てる」のではなく、「成長するために自ら学ぶ」ということなしには、効果はない。これを導くのがトップの仕事

 

7.自分の片腕を3人つくれば組織は動く ①営業部門(稼ぐ能力のある人材) ②生産部門(協力する家庭がある人材) ③管理部門(影日向なく口の堅い人材)を創る

 

8.絶対に潰さない経営の知恵

 

①決算数値を早く正確に出させる ②手形を発行しない、受け取らない ③借入をしない ④総資産のダイエットする ⑤売掛債権の中身をチェック ⑥棚卸は毎月しよう ⑦公私混同を正す

 

9.社員はミス、不正を行うものであると認識する。人を信用することと、人の行動を信用することとは全く別の問題と認識する

 

10.公職に就くのは避けなさい

 

11. 「忙しすぎてお客様のところになかなか行けない」というバカな言い訳をしない

 

12.伸びるお客様と付き合いなさい。価値の解るお客様に高付加価値の商品を提供していく

 

13.企業の完全な支配権である3分の2以上の株を持ちなさい

 

    今月のお薦め図書 井上和弘著『後継者の鉄則』日本経営合理化協会

税理士 尾中 寿

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