ヒルティの『幸福論』は、全世界の人々に読み継がれ、世界的名著として多くの知識人や学生に影響を与えてきた。
それは、「幸福とは何か」というより「幸福になる方法」の具体的なヒントが述べられ、実践した人がその効果を実感してきたからに他ならない。
1. 世の中には、「自分の力でどうにかできるもの」と「どんなに頑張ってもどうしようもないもの」がある。これを知ることはとても大切なことだ。
2. 他人の評価を気にしない。世間がどう思うかは、実はそれほど大切なことではない。
3. 人生で起こることはたいてい、想像していたほど恐ろしいものではなく、必ず、耐え、乗り越えられるものだ。何事も、三日たてば「過去のこと」
4. もともと人生に勝ちも負けもないのだ。人生を豊かにする宝は、自分の中にしかない。嫉妬や羨望は何の意味もない。
5. 自分を鍛え、健やかで強い精神の持ち主になるには、小さな「良い習慣」をたくさん身につけることが大切である。
6. 失敗からたくさん学ぶ。幸福や成功はしばしば、不幸や失敗の先に待っている。
7. たまたま自分が持っているだけのものを自慢するのは、教養のない人に共通する特徴だ。こんな「自慢屋」にだけはなるな。
8. 「時間がない」を言い訳にしない。時間がないからでなく、ただ、だらしないからにすぎない。
9. 「時間が足りない」という悩みから解放されるには、「細切れの小さな時間」を活用することも大切なことだ。「小さな無駄」を見つけ排除すればよい。
10. 必ず「区切りのいいところ」まで仕上げる。やりかけの仕事を置いて、次の仕事に移るときも、ある区切りまではきちんと仕上げるようにすることが大事だ。
11. 「先延ばしの癖」をやめる。人生の“待ち時間”には限りがある。
12. 「小さな取り組み」を積み重ねる。人生は決断の連続だ。何かを決意するとき、中途半端は最もいけない態度である。
税理士 尾 中 寿