答えの価値とは、それによってさらによりよい『新しい問い』が見つかるところにある。
答えを導き出す鍵として問いを捉えるのではなく、次に問いに進むための足がかりとして
答えを捉えたらどうか。これは大きな発想の転換になるはずだ。
1.『問い』こそが答えである。問いには力があり、問うは技術である。
2.一番重要で、なおかつむずかしいのは、正しい答えを見つけることではない。『正しい問い』を見つけることだ。
3.ピカソは、「ものごとの見方は一つしかない。誰かが別の視点からどう見えるかを示してくれるまでは」。その結果、別の視点からものごとを見るようになった。
4.『謙虚な問いかけ』とは、自分殻を破らせる技術、答えを知らない問いを問う技術、他者への好奇心と関心に基づいて人間関係を築く技術である。
5.『開かれた問い』の目的は、「知らないことを知らない」を明らかにして、画期的な洞察を得ることだ。想像力を刺激し、いい変化を引き起こす問いが、最高の問いになる。
6.『最高の問い』は、触媒的な問いだ。触媒的な問いには固定観念を崩すという特徴と、新しい生産的な行動へのエネルギーが振り向けられるようにするという特徴がある。
7.問いは全て『枠組み』であり、答えはその中に収まる。「枠組みを変える」ことで、解決策の幅は劇的に変化する」
8.アインシュタインは、「もし問題を解決する時間が1時間あり、自分の人生がその問題の解決にかかっているなら、わたしは、適切な問いを導き出すことに最初の時間の55分間を費やすでしょう。適切な問いがわかれば、問題は5分で解けるからです」
9.『枠組みの変更』は、たいていは『枠組みの拡大』を意味する。それまでの制限されていた探求の範囲を広げるということだ。
10.『問いの目的』は、相手に別の角度から問題を考えさせることにあります。
11.何度も行き詰まり、何度も問う。解決しなければならない社会問題も克服すべき個人的な課題も、一向に前進が見られないのは、『新しい問い』が立てられていないからだ。新しい問いによってのみ、進むべき道は見えてくる。
12.大事なのはただ問うことではなく、『問題の解決につながる創造的で可能性に富んだ問い』を立てることだ。枠組みを変え、新しい問いを立てることが、画期的な解決策の取っかかりになる。
今月のお薦め図書 ハル・グレガーセン著『問いこそが答えだ!』 光文社
税理士 尾 中 寿