今回ご紹介する図書は、「気持ちがこもっていれば必ず通じる」などという従来の考え方を捨て、部下がごく自然に従ってくる上司の秘密を心理学の視点から紹介します。
1.信じて、『強く期待』すれば相手はそれに応えてくれる。
2.部下への指示・命令を徹底させるには、本人を自分の席に呼んで、そこできちんと指示するとよい。
3.部下の本音を聞き出すには、上司は意識して発言を控え、じっくり聞いてやるとよい。
4.強力な反対者は、日ごろから手なずけて味方につけておくことが肝心である。
5.みんなの前で決意を述べさせる。すると、その意見に沿った行動をする心理が働く。
6.ほめたり叱ったりして動かすのは限界がある。指示待ち人間には、本人の能力よりわずかだけ難しい仕事を与え考えさせることを少し盛り込ませるとよい。
7.ダメ社員は「おどし」も度が過ぎると逆効果になる。やんわりと脅して説得し、「君のために言っているのだ」という気持ちが伝わるように言うとよい。
8.昼休みなどに雑談するとか、積極的に「元気か」「仕事うまくいってる」などと普段から声掛けをまめにすると関係性ができる。
9.きつい仕事には必ずなんらかの報酬を与えるとよい。つまり、”アメ“を与えることで反抗の芽を事前に摘み取ることになる。
10.部下に仕事を任せるときは、「君に期待してるぞ」と声をかけてやると思わぬ効果を上げることがある。
11.個人名で呼んであげると、女性社員はやる気になる。「〇〇さん、ぜひ頼みたい仕事があるんだけど・・・」といった頼み方はもっとも効果的です。
12.「ほめること」が女性パワーを引き出す最大の武器になる。女性社員は厳しく叱るとやる気をなくす。部下との信頼関係を強くするためには、上司は、ほめることを惜しんではならない。
13.どんな時でも、部下の努力をきちんと評価してあげる。自分に対して好意を示し、よい評価をしてくれる上司には、好意を持つようになる。
14.部下のプライドは決して傷つけてはいけない。また、コンプレックスの部分は指弾したりするのもタブーである。
今月のお薦め図書 渋谷昌三著 『なぜ、この人に部下はしたがうのか』東洋経済
税理士 尾 中 寿