一倉定氏は、事業経営の成否は、社長次第で決まるという信念から、 社長だけを対象に情熱的に指導した 異色の経営コンサルタントです。 常に、 空理空論を嫌い、 徹底して現実実践主義とお客様第一主義を教える ものである。
- 会社の真の支配者は、お客様である。 会社というものは、その会社の商品がお客様に売れて、はじめて 経営が成り立つのである。
- 事業経営とは、 変転する市場と顧客の要求を見極め、 これに合わせてわが社を作り替えることである。
- わが社の赤字は、お客様を忘れたのが原因である。
- 経営戦略とは、 「戦わずして勝つ」 あるいは、 「戦わずして優位に立つ」 ための事業構造の変革であり、 それによって自然に高収益を生むことができるような体勢を実現することである。
- 理想的な経営構造は、「工場を持たないメーカー」である。
- 環境整備こそ、 すべての活動の原点である。 環境整備とは、 規律・清潔・整頓・安全衛生の5つを行 うことである。
- 環境整備には、いかなる社員教育も、どんな道徳教育も足元にも及ばない。
- いい会社とか悪い会社とかはない。 あるのは、『いい社長』 と 『悪い社長』 である。
- 社長の決定で最も難しいのは、 「捨て去る」 という決定である。
- 優れた企業は、 必ず優れたビジョンを持っている。
- 「社長は何をしたらいいか」 を見つけ出す最良の方法は、 経営計画を自ら立てることである。 これは、 会 社に奇跡をもたらす 「魔法の書」である。
今月のお薦め図書 一倉定著 『一倉定の経営心得』 日本経営合理化協会出版局
税理士 尾中 寿